日曜日の終わり

土曜の夜、私は音楽を聴きに行き、
夜遅く帰りました。
そこで話は飛びますが、
以前、私は全身麻酔を数回経験しまして、
ちょっとそのお話。

麻酔を打った後、看護士さんが確認のため
私の名前を呼び続けます。

のらさん、のらさん、のらさん、のらさん…

始めははっきりと聞こえていたその声が
だんだん遠くなるのをはっきりと意識しながら、
らせん階段を上っていくような意識の収斂を感じ、
その力の強さに抵抗のしようもないという事実を突きつけられて、
何も感じず、何も想わず、
そこにたどり着くのが正解なのだと観念しました。
それがまた、心が開放されたような気がして
気持ちがいいのです。

しばらくして、というのもどれくらいたったのかは
分かりませんが、
なんとなく周囲の音を感じ、
それでもしばらくはぐるぐると渦に巻かれている感覚で、
その音は一体どこから聞こえるのか、
上からにも聞こえるし、下からにも聞こえる、
そのうち自分の体の重さを感じ始めて、
私の指、動かしてみよう、と思うと、動いている
というふうに、心と体が一致して、
今ここに、また舞い戻ってきてしまった
と、なんだかがっかりした気持ちになるのです。

残念ながら、なかなか全身麻酔をする機会もあまりなく、
それは大変結構なことなのですが、
あのような心の旅を、やはりどこかで求めます。

そうして、土曜の夜に思いましたが、
いい音楽も心の旅ができて、楽しい。

このたびは、サンポーニャ奏者の瀬木さんという方と、
ジャズピアニストの佐山さんという方の演奏でした。
もちろんお二人とははじめてお会いしましたが、
お話もとても楽しく、ついつい帰りが遅くなってしまいました。
楽しい時間をありがとうございました。

翌日の、今朝は早朝から骨董市へ行きました。
掛け軸のいいのがあったのですが、
自分の目で掛け軸を選んだ経験もなく、
だから指をくわえてただ単にいいな~って見てました。
骨董屋のおじさんは、ただ単にいいな~でいいんだよ
とおっしゃるので、そうか、ただ単にいいな~でいいのかと、
頭の中を緑いっぱいの森にして、
その森の中に広い野原がありまして、
その真ん中にぽつんと仰向けに寝っころがってる私が
果たしてその掛け軸を見たらどうかしらと、想ってみました。

掛け軸には小鹿が描かれていましたが、
私はその小鹿ちゃんとお友達になったような気がして、
やっぱり欲しいと思いました。
だけどやっぱり初めてのことなので、
次にここに来て、もう一度この方法で考えてみて、
それでもやっぱり欲しければ、
父ちゃんにおねだりしてみようと決めました。

帰宅後はカンザと一緒に
たっぷりお昼寝。

こんな感じで、心の旅の多い週末でしたので、
書いてることも、なんだか変?
おかしかったらごめんなさい。
それではまた、一週間、お仕事がんばりましょう。
by o-beikokuten | 2008-06-08 22:08 | つれづれ
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